好き!!好き!!Books

本は確実に人生を豊かにする!読書が好きな著者が、日々読んだ本を紹介していきます。この中に、あなたの人生を変える一冊があるかも...?

『サラバ!』西加奈子 ~あらすじ③~ 人生に揺れているあなたへ!

人生に揺れているあなたへ!

サラバ!西加奈子 上下巻

前回の続き、あらすじ③です。

前回は、大学に入学して早々、歩が尻軽男に変貌したところまででした。私(ぶっくちゃんぐ)は、この辺まで読んで、つまり、大学生編の最初のあたりまで読んで、歩に恋をしていることに気付きました(吃驚)

 

歩の一歩下がって物事をみる視点、空気を読んで周りに溶け込む力、家族含め周りの誰をも不快にさせないような言動と行動それらは、自分を守る術であると同時に、歩の臆病さ、そして優しさを象徴していたような気がします。多分歩は優しいんだと思います。

 

そして、それが幼い頃から可能だったのは、やはり聡明であるからなのだと思うのです。人間への観察力や見解少々ひん曲がっているときもあるが)も優れているし、魅力的な人間を見抜くことに長けています。また、自分の尊敬できる人を、本当に素直に尊敬しています。歩には、そういう類の聡明さがあるのだと私は思います。

 

ヤリまくった大学時代を読んでも、その恋心は揺らぎませんでした(笑)揺らぐどころか、これまで、幼い頃から様々なことに葛藤する歩を見てきて、彼の人生にどっぷり浸かってしまっていたので、こういう場面も、彼の人生の一部として素直に入ってきました。なんだか、こんなことを書いていると気持ち悪いですね(苦笑)

 

これまで安定の一途を辿っていた歩の人生は、大学時代を機に、少しずつ変化していきます。ヤリまくった大学一年目を終えて、歩はあるサークルに夢中になります。音楽や、小説、映画など芸術を楽しむサークルです。須玖の影響で、自らも自然に芸術分野への造詣が深くなっていた歩だったので、ここが大学での居場所となりました。その影響でレコード屋でのアルバイトをするようになり、そこで出会った、一つ年上の女性と付き合います。彼女は綺麗で頭もよく、歩の自慢でした。歩が彼女として公に出来る人は、確かに魅力的でしたが、いつだって、誰かに自慢できるような女性でした。

 

これまで、歩が強く惹かれた人物(物語ではこういう表現はしていませんが)は、ほとんどが男だった、と前述しましたが、例外が一人居ました。それがサークル内で出会った“鴻上(こうがみ)”という女性です。彼女は、いわゆる尻軽女だったので、最初歩は毛嫌いしていましたが、彼女を深く知るほどその心の広さに惹かれます。鴻上は、歩が心を許せた、そして姉のことを打ち明けられた初めての“女”でした。しかし、彼女のことを好きだ、と認めることはできませんでした。自分には付き合っている人が居るから、という理由の他に、自分がこんな尻軽女を好きになるなんてありえない、と歩のプライドが許さなかったのです。

 

続きます。